皮膚とは何か  バリア(細胞間脂質セラミド)の形成

人体を守る最大の臓器であり、セラミドが最大の防衛システムです。
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皮膚の発生と役割

● 皮膚は外胚葉から発生します。
@赤ん坊は母体の中(羊水)で皮膚の3層形成して(表皮、真皮、皮下脂肪)の完成を得て誕生します。
A表皮は外界の環境から体内を守る。
B真皮は、表皮に栄養の供給と表皮から下界の環境情報を得て、対策と防衛の役割をしています。
C皮下脂肪は脂肪の集団とそれぞれ分ける結合組織柱からなります。外力のショックを吸収する働き、エネルギーとして脂肪を蓄える働きをしています。
●表皮について
1.表皮は全身の最外層を覆う薄い膜で、血管やリンパ管は通っていません。
1.表皮の大部分は角化細胞(ケラチノサイト)という皮膚特有の細胞です。数層から十数層から重なって表皮を構成しています。0.06mmから0.6mmと言われています。
●表皮の発達が下界の敵から守る第一段階です。
1.赤ちゃんの肌はバリア機能を整えて生まれてきますが、完全ではありません。バリア層が少なく、日々セラミド産生されて、皮膚が完成に向かいます。
皮膚とは何か→人体を守る最大の臓器
1.皮膚は人体最大の臓器です。体重の約15%ほどで表皮・真皮3s、皮下脂肪6s程です。表面積1.6uで、厚さ(0.6mm)程です。
1.皮膚の最大の役割は下界の環境から人体の内部の諸器官にウイルス、真菌、細菌等が浸入できないように袋を形成し人体を守っています。
1.袋の最外層を表皮と言います。表皮は角質、顆粒層、有棘層、基底層で構成されています。
1.基底細胞が細胞分裂して増えると、2個のうち、1個が有棘細胞となり、押し上げられて、顆粒層が作られます。この課程でケラチンというタンパク質が産生され、細胞の外側にセラミドを放出しながら、角質細胞となり、核や細胞内器官を失い、アカやフケとなって、体内から剥がれ落ちます。
1.角質細胞の間を細胞間脂質と毛包からでる脂質とが混ざり合い、それを皮膚常在菌の酵素リパーゼが分解して、できた細胞酸と汗に含まれる乳酸により、常に酸性の状態が保たれて、細菌の浸入を防いでいます。
皮膚の機能
対外保護作用
 1.機械的外力をしなやかなクッションのように吸収・分散します。
 1.水分や化学物質の浸入を防ぎ、体液を体内から放出させない。また光線も防御し、弱酸性の皮膚膜で細菌や真菌の浸入を阻止しています。
体温調節作用
 1.血液の拡張と収縮と立毛筋の収縮で熱の喪失を防ぎます。
知覚作用
 1.冷たい、触れられた、温かい、痛い、圧迫感などの刺激を皮膚で捕らえられて脳知らせる。
 1.脂質の二重層のタンパク質が内外温度差(電位差)がNa+を細胞外に出し、K+を細胞内に流入させることにより神経伝達物質に伝わって脳にとどいて感じる。
分泌・排泄作用・体内温度の恒常性
 1.皮膚表面から汗(大量の水分)を出し、体内温度の恒常性を保ち、老廃物の排出


セラミドの種類

薄層クロマトグラフィで分類すると

ヒトの角質層に存在するセラミドは7種類
セラミド1
セラミド2
セアミド3
セラミド4
セラミド5
セラミド6
セラミド7
セラミド1とセラミド4はO-アシルセラミドと呼ばれている

    ωヒドロキシル基の先にリノール酸がエステル結合
    鎖長の炭素50近くに及び他のセラミドとは大きく異なっている。
膜タンパク結合型セラミド(TypeA.B)と7種類合わせて8種類と呼んでいる
酵母セラミド:発酵技術と精製技術により抽出 純度が高い
    セラミド:
        スフィゴシン+と脂肪酸
    (当社)
天然セラミド:
    動物由来 :馬・牛の脳や脊髄から抽出、BSNの問題あり
    ガラクトシルセラミド 
        スフィゴシン+ガラクトース
植物由来:小麦・米等から抽出
    グルコシルセラミド
         スフィゴシン+グルコース
   抽出に費用が高く、濃度によって値段大きな差が出る
   濃度により天然セラミドの不純物がどのような影響を与えるか
   わからない
上記の問題を解決するため方法として下記研究が進む
合成セラミド
プソイドセラミド
   合成疑似セラミド:せらみどに類似した機能、構造をもつ合成